
6月21日は「夏至(げし)」
1年で最も日が長く、夜が短くなるのが夏至の頃。
梅雨が最も盛んな時期でもあるので、なかなか太陽に会えない季節でもあります。
夏の始まりをつげる立夏(5月5日)から、草木が勢いよく生長する小満がすぎ(5月20日)、入梅の頃:芒種(6月5日)からすでに2週間が経ちました。
暦の上では季節は夏に変わりましたが、まだまだ夏と言うには朝晩の冷えが気になります。
けれども暦の上で季節が変わったら、意識は次の季節に傾けるようにするのが、漢方養生学の教えです。
身体の負担を少なくして、季節の変わり目をうまく乗り切るには「心づもり」がとっても大切。
夏は夜更かしをしても朝は早起きし、沢山太陽を食べるように心がけましょう!
本来なら、積極的に外に出て運動したり、新緑の香りをたくさん味わうことで、身体と心の鋭気が養われるのですが、今年は十分注意しながらの外出となるので、スッキリ爽やか!とは行かないかもしれませんね。。
そんなこともあり、普段以上に身体に熱がこもりやすいので、体熱を取ってくれる瓜科の夏野菜を少しずつ食卓に増やし、身体の中からクールダウンして行きましょう。
特に梅雨時期は身体が重だるい上に下半身は冷えていて、頭には熱がこもりやすいので、「ハトムギや小豆」、「ハスの実」、「白キクラゲ」などの水はけの良い食材に、むくみ予防に良いとされる「陳皮」を振りかけた薬膳サラダ等がお薦めです。

生の野菜ではなく火が通っている食材をサラダとして頂くのがポイントです!
陳皮は整腸作用だけでなく、免疫力UPや利尿作用、むくみ解消など、梅雨の季節に最適のスパイスです。 お酢に漬込んでドレッシングとして利用したり、胡椒とブレンドして湯豆腐にかけたりと、気軽に振りかけて使うことができます。
振りかけて使えるスパイスはあまり多くないので、ぜひ気軽に使ってみてください。
陳皮には紫外線による皮膚コラーゲンの分解を抑制する働きもあるので、美白効果も期待できちゃいますよ!
無農薬の夏みかんや、柑橘系の皮を三日月の形に切って干すだけで作ることができます。(作り方はこちら!)
来年は梅雨が始まる前、できれば冬の間に作っておき、今年は梅雨が終わったら、早速作ってみてください!
また、6月のこの時期は、お庭の月桂樹(ローリエ/ベイリーブス)の葉の収穫の季節でもあります。
月桂樹は1年中葉を繁らせているので、「お料理の度に気軽に収穫して使っているよ」と言う方も多いのですが、スパイスの収穫には「旬」があるんです。
人間も、果物も、お野菜も、命あるものには全て旬があり、タイミングというものがあります。
ローリエの収穫はまさに今が最終期。
通常6月から7月の初旬、花が咲く直前までがベストタイミングなのです。
日本にある月桂樹の木は雄株のことが多く、花が咲きません。
それでも花が咲く直前、まさに今こののタイミングの新芽には、ローリエがローリエらしい香り、つまり精油や効能が沢山含有されているのです。
お庭に月桂樹がある方は、晴れ間を狙って枝ごと収穫してみましょう。
太陽がよく当たる新芽が育った部分を収穫し、枝ごと日陰で乾燥させます。
爽やかな香りが、梅雨のジメジメ感をきっと吹き飛ばしてくれるでしょう。